研修を受講する目的

研修の目的とは、「研修を受講することで、大きな気付きを得、自分自身の主体的意思で自己変革を起こしていく。同時に、職場に戻り、自己変革だけではなく、組織全体の変革に向けて行動を起こして行くこと」だと言えます。

「自己変革と、組織変革の両方が繋がっている」ことが肝要です。

人間とは、弱い動物であります。
一人では、なかなか変わることはできませんが、社長(上司)を巻込み、職場メンバーの数名で変わることができたとしたら、自己変革も組織変革も継続することができる。

そのことが、とても重要だと考えます。
私は、研修講師として受講生の人達を見ていて、「研修を受講することで、自己変革を起こすことのできる人」の特徴は、以下の3点に要約できると考えています。

健全なコンプレックスを持つことができる

「社内のメンバー・同世代のメンバーと比較し、自分は大きく劣っている。今のままでは、生涯に亘り、上のポジションは絶対に目指せない。そうすると、当然ながら、豊かな仕事にも、豊かな生活にも巡り合うことができない」。といった「健全なコンプレッス」を、研修を通じ強烈に持つことができた人は、研修後、大きく変革できる可能性を秘めているといえます。

研修中に、見出した自分自身の問題・課題を解決していこうと、真剣に努力し始める。

「自分は、他のメンバーよりも優秀だ。他メンバーよりもよくできている。自分はうまくいっている」という自惚れからは、一切何も生まれません。

研修後に、信頼できる人との対話を行っている

研修中に得た気付き、考え始めたビジョン、自分自身の生い立ちからくる問題・弱み、目指すべき目標・・・・といった熱い思い・気持ちを、自分の心から信頼できる上司・先輩・同僚・伴侶(妻・夫)・親友・恋人・・・・と、研修後、数時間かけて、真剣に対話している。
単に、自分の心の中に、ため込んでいるよりも、信頼している人間との「対話」は、深いところでの決意と覚悟を生み出します。

人間は、誰でも、「変わる」ことを恐れるものです。
なぜなら、今の自分、現状維持のままの自分が、一番、気楽で、自然で、普通の状態だからです。

できれば、「現状維持」「現状のまま」が一番良い。

しかし、刻々と外部環境が激変する時、「現状維持が最悪の意思決定であり、自分の成長の最大の足かせ」になっていくのは明白だとえいます。

とすると、自ら立てたビジョンに向けて、一歩前に踏み出していくしかない。

そのきっかけを作るのが「研修後の信頼できる人との熱い対話」だといえます。

素直さと、粘り強さを持っている

研修中に、講師や他メンバーからフィードバックされた内容、指摘された事柄を、まずは謙虚に素直に受け止めることのできる人は、行動変容しやすいといえます。
「たかが1日で、何がわかるのか?」と安易に考え、素通りする人は、絶対に変革できません。

そうではなく「確かに短い期間だが、自分自身の問題の本質を突いている。自分自身の問題をよく見てくれている」と考える素直な人、柔軟に受け止めることができる人は、研修後に変わる可能性がとても高いです。
同時に、研修中に決めたビジョン・目標に向けて、歩み出し、「変革に向けての習慣」を地道に続ける人は、まず間違いなく行動変容していくことができます。

そういう人間的な素直さと、粘り強さを持っている人は、変わる可能性を大きく秘めているのです。
以上の3点の資質を有している方は、確実に行動変革を起こし、同時に、組織にダイナミックに働きかけ、組織変革を起こして行きます。

皆さんにおかれましても、「自己変革・組織変革」をダイナミックに起こし、個と企業の成長に資するリーダーを目指して頂きたいと願っております。